IT糖尿病ケア学会(平成13年8月26日) 

1ID/1Patientによる「ゾーンディフェンス医療」
   −地域医療向上を目指した医師会イントラネット構築と糖尿病医療連携−

1. はじめに:合併症の重症化傾向が顕在化し重要視されるなか、糖尿病患者が増加傾向にある。関連診療科の連携を図り"かかりつけ"医療の向上を目標に、診々・病診連携が必要であると考えられる。

2.  方法:伊都医療圏内での診々・病診連携をスムーズに行うために、医療圏内1Patient-1ID制を導入し、来院患者へのIDカード配布を随時行う。Patient-ID配布においては、医療圏内の全医療機関ネットワークにデータセンタを接続しデータセンタで一括管理採番を行う。医療圏内全医療機関へPCを配備し、それらをセキュアなネットワークで接続、データセンタ及び医療機関相互の通信が行えるインフラを構築する。

3.  考案:診療録等医療情報の共有(1ID制による医療圏内全患者情報の共有)を行うことで、合併症患者など複数診療科(医療機関)にかかる場合、各診療科の治療状況や投薬状況を参照しながら、処置判断が行え総合的な医療サービスを提供できる(マンツーマン・ディフェンス医療からゾーン・ディフェンス医療へシフトアップ)。また、救急医療において、複数診療科(医療機関)に関係する当該患者の症歴、処方箋など即時に参照・判断し適切な処置ができる救急医療連携を行える。各医療機関において、同時他診療科へのかかりつけ情報を把握することで、合併症の発症を早期に発見・治療することで重症化傾向を極小に押さえる医療が期待できる。同時他診療科へのかかりつけにおいて、重複投薬・投薬禁忌をチェックできる体制を構築する。基幹病院、中核病院である和歌山県立医科大学附属病院、附属紀北分院との病診連携の強化を図ることで医療の質の向上が期待できる。